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Palm OS User Interface Guidelines/3-2の変更点

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!!!3-2 モードレスフォーム
 
 モードレスフォームは、アプリケーションの主要な GUI エリアです。ほとんどのフォームは画面上部のタイトルバー、データの表示や入力を行なうエリア、および他の画面に移動するための画面下部のコマンドボタンから構成されています(図 3.3 参照)。

!図 3.3 モードレスフォームの各部
{{ref_image figure_3.3.gif}}

!表 3.1 モードレスフォームの詳細
,指標,値
,幅,160
,高さ,160
,上端,0
,左端,0
,境界線,なし

 
!!システムが定める挙動
 Palm OS は全てのモードレスフォームが以下の挙動をとるようにしています。

 ※訳注 上の文の原文は以下のとおりです。
     Palm OS supplies the following behavior for every modal form.
     文脈より、これは “modeless form”の誤りであると判断しました。

!常にフルスクリーン
 表示中のフォームは画面全体を使用し、ユーザーが別のフォームの表示を選択するまでその場所に留まります。ユーザー操作によるフォームのリサイズ、移動、最小化はできません。

 将来の Palm ハンドヘルドではスクリーンサイズが変わり得るということを意識しておいて下さい。新しいハンドヘルドでは高解像度スクリーン(320 x 320 ピクセル)になるかもしれませんし、回転可能なディスプレイや折り畳み可能な入力エリアになるかもしれません。ユーザーが入力エリアを折り畳んだら、アプリケーションはコマンドボタンをスクリーンの下部に移動し、広がったスペースを使ってより多くのデータを表示するか、(詳細ビューなどでは)同一データの付加的なビューを表示するかしなければなりません。入力エリアだった部分を使って追加のコマンドボタンやその他の付加的な機能を表示するのは推奨されません。

!最上位のフォームのみがアクティブ
 同時に入力フォーカスを持つフォームは1つだけです。このフォームはアクティブフォームと呼ばれます。他のフォーム(それがモーダルフォームだったとしても)の上にフォームが描画された場合、その最上位のフォームが閉じられるまでアクティブであり続けます。フォームが閉じられると、直前のフォームがアクティブになります。

!フォーム間の移動
 他のフォームに移動するためには、ユーザーは以下の操作のいずれかを行ないます。

*カレントフォーム上のボタンをタップする。
*他のアプリケーションを表示する入力エリア上のアイコンをタップする。
*ハードウェアボタンを押して他のアプリケーションへ移動する。

 
!!ルック&フィール
 モードレスフォームの外観と振舞いについては、以下のガイドラインに従って下さい。

!1画面分の情報を収める
 フォームには1画面分の情報だけを含めるようにして下さい。ただし、情報を複数のフォームに分割できない場合、フォームをスクロール可能にすることもできます。例えば、ランチャのフォームはインストールされているアプリケーションを全て表示できるよう、スクロール可能になっています。アドレス帳の編集フォームも単一のフォームで連絡先エントリの全フィールドを編集できるようスクロール可能になっています。

!タイトルバーで現在位置を知らせる
 タイトルバーは、フォームのタイトルを画面の左端に表示します。表示中のデータベースがカテゴリを使用している場合、カテゴリに関する情報が画面に右揃えで表示されます。複数のレコードを表示するフォームでは、表示をフィルタリングするためのポップアップリストです。単一のレコードを編集できるフォームの場合、そのレコードのカテゴリを変更するためのセレクタトリガーが表示されます(セレクタトリガーに関する詳細は、5章の“オプションの提示”を参照して下さい)。Palm OS では、タイトルバーとデータ領域の間には2ピクセルの線が引かれます。図 3.4 にタイトルバーの例を示します。

!図 3.4 タイトルバー
{{ref_image figure_3.4.gif}}

 タイトルバーの目的は、ユーザーに現在どこにいるかを知らせることです。ハンドヘルドを一瞥するだけで、どのアプリケーションのどのフォームなのかが認識できるべきです。アプリケーションは時として互いに似通っていますから、アプリケーションとフォームの名前を表示するタイトルバーが必要になるのです。図 3.4 に示したとおり、アドレス帳はこのガイドラインに従っています。

 タイトルバーは付加的な情報を提供することもできます。メールアプリケーションでは、どれだけのメッセージがメールボックスにあるかを表示します(図 3.5 参照)。アドレス帳では、ユーザーの名刺が表示あるいは編集されている場合、そのことを示すアイコンを表示します。

!図 3.5 タイトルバー上の付加情報
{{ref_image figure_3.5.gif}}

!タイトルバーのコントロールは情報表示が基本
 タイトルバー上にコントロールを配置することもできます。予定表アプリケーションでは、曜日を選択することができるコントロールを表示します。タイトルバー上のコントロールは基本的に情報表示的なもの、つまりユーザーが滅多に変更しないタイプのコントロールであることがベストです。ユーザーは主に画面の一番下にある入力エリアを使って操作をすることを忘れないで下さい。タイトルバー上にコントロールがあると、ユーザーは入力エリアから一番遠くまで手を動かさなければなりません。アクセスが普通に発生するコントロールは、画面下部に配置した方が良いでしょう。

 アプリケーションがカテゴリをサポートしないにも関わらずタイトルバーの右端にポップアップリストを配置する場合、そのポップアップリストは画面の表示をフィルタリングするためのカテゴリ的な情報を提供するべきです。このスペースにそれ以外の目的のポップアップリストを配置しないで下さい。

!ゲームにはタイトルバーを
 Palm ハンドヘルドでは、ゲームもタイトルバーを持つ方が良いでしょう(図 3.6 参照)。タイトルバーは、ステータス、スコア、レベルなどを表示する格好のスペースになります。

!図 3.6 ゲームのタイトルバー
{{ref_image figure_3.6.gif}}

 
!!ルールを破る場合
 このセクションでは、モードレスフォームのガイドラインから外れる一部のアプリケーションについて言及し、ガイドラインに従わないのが適切なケースについて説明します。

!標準的でないタイトルバー
 フォームのデータ領域が他のアプリケーションと間違えようがないほど特徴的な場合、タイトルバーにアプリケーションやフォームの名前以外のものを表示することができます。ただし、そのような場合でもタイトルバーに表示するのは現在位置を知らせるような情報であるべきです。

 例えば、Date Book のメインフォーム(図 3.7 参照)では、表示中の日付、曜日、および別の日付に移動するためのコントロールの表示にタイトルバーを使用しています。これができるのは、メインフォームが明らかに特定の日付のカレンダーだからです。タイトルバーに“予定表の日付ビュー”と表示して、その下に現在日付や日付選択コントロールを配置したとしても、ユーザーはほとんど得るものはないでしょう。

!図 3.7 タイトルバーでその他の位置情報を知らせる
{{ref_image figure_3.7.gif}}

 稀なケースとして、フォームが他のアプリケーションと見間違いようがなく、ユーザーにその目的が明確な場合に限り、タイトルバー全体を省略することができます。電卓アプリケーションでは、タイトルバーを表示しません(図 3.8 参照)。これにより、数値やボタンを表示するスペースがより広くなり、スタイラスのかわりに指でもボタンをタップするのに十分なボタンの大きさにできます。

!図 3.8 タイトルバーのないモードレスフォーム
{{ref_image figure_3.8.gif}}

 ユーザーがタイトルバーを目にする場合、現在日時であれフォーム名であれ、なんらかのタイトル表示が期待されることに注意して下さい。タイトルバーにコントロールを追加するためにタイトル表示を省略するという誘惑には負けないで下さい(図 3.9 参照)。

!図 3.9 タイトルバーの悪い例
{{ref_image figure_3.9.gif}}

 アドレス帳、予定表、To Do で使用されているノートビュー(図 3.10 参照)は、タイトルバーのルールを破っている別の例です。このケースに関しては、この例には従わないようにして下さい。ノートビューはタイトルバー全体が濃い背景色で、タイトルは左寄せでなく中央に表示されます。これにより、ノートビューは境界線のないモーダルフォームのように見えます。

!図 3.10 タイトルバーの悪い例
{{ref_image figure_3.10.gif}}

 ノート機能は、初期の Palm OS とその組み込みアプリケーションのためにデザインされました。これは予定や連絡先、タスクの名前をタイトルに表示します。この時点で、タイトルを左寄せで表示するのは不自然になります。今となっては、ガイドラインに違反せずにこの問題を解決するもっと良い方法があったかもしれません。ノートビューをモーダルフォームにしてデータベースレコードの一部を変更するだけの画面だということを強調した方が良かったかもしれませんし、あるいは“Note.”で始めるタイトルのモードレスフォームを使うこともできたかもしれません。

 
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