Palm Programmer's Laboratory

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Palm OS Programmer's Companion Volume I/5-1

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5-1 Palm OS におけるメモリ使用の概要

 
Palm OS のシステムソフトウェアは、ローコスト・ローパワーなハンドヘルド上のアプリケーションをサポートします。これらの制約により、Palm OS はメモリと計算資源の両方で効率的になっています。このセクションでは、Palm ハンドヘルドの効率性に寄与する2つの側面 ── ハードウェアアーキテクチャとPC接続 ── について説明します。

 

ハードウェアアーキテクチャ

Palm OS の最初の実装は、16 MHz の Motorola 68000 タイプのプロセッサと 128 KB の不揮発性メモリ、512 KB の ROM という構成でも、ユーザー入力に対してほとんど即座に応答していました。その後の Palm ハンドヘルドは様々な大きさに拡張された RAM や ROM を搭載しています。

Palm ハンドヘルドの ROM と RAM は、カードとして認識されるメモリモジュール上にあります。それぞれのメモリカードは ROM か RAM のいずれか、あるいは両方を搭載できます。「カード」はオペレーティングシステムによって使用される純粋に論理的な構成体に過ぎません。Palm ハンドヘルドはカードを1つ持つこともできますし、複数持つことも、あるいは1つも持たないこともできます。例えば、Macintosh 向けの Palm OS SDK が提供するシミュレータは2つのカードを持つハンドヘルドをシミュレートできます。

IMPORTANT
メモリカードと拡張カード(SDカードやメモリースティック)を混同しないように注意して下さい。拡張カードには別のAPIを使ってアクセスします。詳細は「 7 拡張 」 を参照して下さい。

Palm ハンドヘルドが提供する主要なアプリケーション一式は ROM に組み込まれています。このデザインにより、1つの置き換えモジュールをインストールするだけでオペレーティングシステムとアプリケーション一式を入れ替えることができます。追加や置き換えのアプリケーション、あるいはシステム拡張は RAM にロードすることができますが、RAM に制限のある環境では常に現実的とは限りません。

 

PCとの接続

PCとの接続は Palmハンドヘルドに欠くことのできない構成要素です。ハンドヘルドはデスクトップPCと接続するためのクレードル、およびPC用のソフトウェアとセットになっています。これらによって、“ボタン1つで”ハンドヘルド上のデータをPCと同期しバックアップすることができます。

ユーザーデータを全てPCにバックアップできるため、Palmハンドヘルドの不揮発性ストレージ領域の入れ替えは簡単な問題で、新しいモジュールを古いものと入れ替えてPCと同期するだけです。新しいバージョンのROMでは、RAMストレージ上のユーザーデータのフォーマットは変更されている場合があります。PC上の接続ソフトウェアは、新しいROMのハンドヘルド上にデータをダウンロードする際、正しいフォーマットに変換する責任があります。

 


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